水が瀬の落差や岩などで起こる水流の作用でかき混ぜられ、空気を多く含んで泡立った状態をホワイトウオーターといいます。
ホワイトウオーターには空気が40~60%含まれており、物体の浮力を奪ってしまいます。 ボードも沈み、人間もPFDを着用していても、水面下に沈められます。
PFDを着用していない人間は流れの力で水中深くに引き込まれ、長い間浮上して来ることができません。川の遊泳中の溺死はこのようにして起こるのです。
流れのある川に入るならば、いかなる場合もPFDを着用してください
流れの中にある物体に掛かる水圧は、流速と正比例して増加するのでなく、その2乗、つまり、流速が2倍になればその時の水圧は4倍に跳ね上がります。
(写真は、RESCUE3 SRT-1トレーニングの模様。十分に安全に配慮した状況下で、丸太に動水圧で押し付けられた状態です。背後からの流れを受け、頭から水を被り呼吸もできません。)
いつも水遊びしている馴染みのせせらぎでも、増水して流れが速くなると水の力は見た目以上に強力になります。そうなるってしまうとヒザくらいの水深のでも立っていることもすらできなくなります。
強力な水圧の中で、岩や木、橋脚など障害物に押しつけられるとどうなるでしょう?
自力での脱出は困難です。頭が水面下になると息ができないまま溺死してしまいます。